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仏教 ~方法編~

八正道はっしょうどう

苦を滅し、悟りを開く為の具体的な方法を紹介。

しょうげん

物事はそのありのままを正確に見極めること。偏見の心で見たり、都合良く解釈したりしてはいけない。

 

正思しょうし正思惟しょうしゆい)」

自己本位に考えずに、常に真理を求めて考えること。先入観を廃し、「三悪さんあく」を捨て去って物事を考えること。

 

正語しょうご

真理に合った正しい言葉遣いをすること。「くち四悪しあく」を行わないこと。

 

正行しょうぎょう正業)」

本能に任せるのではなく、正しい行いをすること。「三悪さんあく」を行わないこと。戒律を守ろう。

 

正命しょうみょう

規則正しい生活を送ること。贅沢を慎み、質素な生活を守る。世の中のためにならない職業によって生計を立ててはならない。

 

正精進しょうしょうじん

与えられた使命や目的を果たす為に努力すること。その際、必要以上の努力は慎むこと。(中道ちゅうどう

 

正念しょうねん

心を強固に、正しい信念を持つこと。真実を見極め、その真理に向かう心を持つこと。

 

正定しょうじょう

心を研ぎ澄まし、決心を定めること。外的要因や変化に惑わされずに集中せよ。

 

 

※「意の三悪」・「口の四悪」・「身の三悪」をまとめて「十悪じゅうあく」という。十悪のそれぞれの頭に「不」をつけたものを「十善戒じゅうぜんかい」という。

六波羅蜜ろくはらみつ

波羅蜜」とは、पारमिताパーラミター(完全であること・最高であること)を意味し、修行で完遂・会得・達成されるべきものを指す。波羅蜜を全て完遂・会得・達成することを「彼岸ひがんに至る」という。

布施ふせ

見返りを求めない施しをすること。施すのは物質だけとは限らない

 

持戒じかい

道徳・法律・条令などの戒律を守ること。正しい常識を胸に刻み、いかなることにも対処できるように自らを戒めること。守るべき戒律に、不殺生戒不偸盗戒不邪淫戒不妄語戒不飲酒戒ふおんじゅかい(お酒を飲むな)の「五戒ごかい」や、これに「不塗色香鬘歌舞観聴戒ふずじきこうまんかぶかんちょうかい」(化粧や香水、宝飾品で着飾ったり歌舞を観賞してはいけない)・「不眠坐高広巌麗床上戒ふみんざこうこうごんれいしょうじょうかい」(高くて広い立派なベッドではなく、床に寝ること)・「非時食戒ひじしきかい」(正午から日の出までは食事をしない)の3つを加えた「八斎戒はっさいかい」がある。

 

忍辱にんにく

辱めを受けても耐え忍び、相手を責めることなく、悲しんだり失望したりしないこと。頑張れ。

 

精進しょうじん

正精進に同じ。日々誠心誠意を尽くすこと。努力せよ。

 

禅定ぜんじょう

冷静になって客観的に自分を見つめること。座禅を組んで心を落ち着かせよ。

 

智慧ちえ般若はんにゃ)」

上の5つを実践することによって最終的に得られる知恵のこと。この智慧を得る為に修行をするのである。知識も大事であるが、それを使う知恵が無ければ宝の持ち腐れになる。智慧によって「正しいもの」を見極めることができる。

三学さんがく

仏道の基本的な修行

かい

戒律を守ること。八正道の正語正業正命

 

じょう

禅定を修め、心身を鍛える。八正道の正精進正念正定

 

智慧を生かす。八正道の正見正思

三宝さんぽう

ぶっ

釈迦とその弟子

 

ぽう

釈迦の教え経典

 

そう

修行する者、信者

 

 

上記三つを宝物として大切にするべし。三宝に帰依きえ(拠り所にすること)することを「三帰依さんきえ」という。


さと

涅槃の境地に至った状態。煩悩や、あらゆる苦しみから解放されて、世界の真理を理解すること。

 

 

三悪さんあく

  • 貪欲どんよく

    満たされない欲ばかりを血眼で追い続けること

     

  • しんい

    思い通りにいかないことに激しく怒ること

     

  • 愚痴ぐち

    真実を受け入れずに妬み嫉みの心を持つこと

 

 

くち四悪しあく

  • 妄語もうご

    嘘つき

     

  • 両舌りょうぜつ

    二枚舌。人によって言うことを変える

     

  • 悪口あっく

    わるぐち

     

  • 綺語きご

    綺麗事。上辺だけのいいかげんな言葉

 

 

三悪さんあく

  • 殺生せっしょう

    自殺(自分が直接殺す)・他殺(他人に命じて殺させる)・随喜同業ずいきどうごう(他人の殺生を見て楽しむのも同罪)

     

  • 偸盗ちゅうとう

    盗み

     

  • 邪淫じゃいん

    えっちいこと

 

 

中道ちゅうどう

偏った生き方をしないこと。有るか無いか、苦か楽か、常か無常か、などの両極端な対立を避ける。

 

 

無形の布施

  • 法施ほうせ

    教えを説く

     

  • 眼施がんせ」・「顔施がんせ

    明るく優しい顔で接する

     

  • 言施ごんせ

    温かい言葉をかける

     

  • 無畏施むいせ

    恐怖心をほぐす

     

  • 身施しんせ

    手伝いをする

     

  • 心施しんせ

    褒める

     

  • 座施ざせ」・「舎施しゃせ

    場の提供

 

 

座禅ざぜん

静かな場所で床にあぐらをかいて何もせずじっとすること。色んな考え事が浮かんでくるが、それを静かに傍観し、感情的にならないようにする。

 

 

経典きょうてん

釈迦の説いたとされる教えを記した書物。お経。三つあわせて『三蔵さんぞう』という。

  • 律蔵りつぞう

    戒律のまとめ

     

  • 経蔵きょうぞう

    釈迦の発言集

     

  • 論蔵ろんぞう

    弟子達による上二つの解釈

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